スポンサードリンク
九州を横断して熊本県と大分県をつなぐ豊肥本線。大正時代に熊本県側と大分県側から工事が進み、昭和3年に宮地駅と玉来駅間が最後に開通しました。
その豊肥線は、2016年4月に発生した熊本地震のため2020年8月まで4年4ヶ月の間、肥後大津と阿蘇駅の間が不通になってしまいました。
復旧後の9月某日、豊肥線を横断しつつ、熊本県内有数の秘境駅である波野駅と滝水駅を訪問しました。熊本駅から宮地駅までは、特急列車で移動しました。
この日は宮地駅で約20人の乗客が当然のように、対面のホームに止まっている1両の列車に乗り換え。宮地駅を出発します。
宮地駅と大分県の豊後竹田駅の間は、普通列車が1日5往復しか走っていないので、事前にダイヤを良く確認しましょう。
宮地駅を出た列車は、阿蘇外輪山の中腹斜面を少しずつ上っていきます。眼下には阿蘇山のカルデラ内の町並みが広がります。昭和初期に、よくこんな所に線路を通したものだと感心しながら車窓を楽しみました。約2キロのトンネルを抜けると外輪山の外側の高原地帯に入ります。
宮地駅を出てから15分ほどで波野駅に到着しました。乗客のうち降りたのは自分1人だけ。この日は地元の利用者はいなかったようです。下の写真で、左側の列車が下車したばかりの大分へ向かう列車です。熊本方面行きと行き合いました。
この駅は、合併して阿蘇市の一部になっている旧波野村の名前を冠する駅ですが、村の中心部には次の駅の滝水駅の方が近いです。開業時には駅舎もあり、駅員さんが常駐していたのでしょうが、現在は寂しい無人駅です。
波野駅構内で写真撮影しました。
地元の小学生が描いたのでしょうか。公式の駅名表示の隣に手書きのような看板も並んでいます。
割と真新しい木の看板も立っていました。九州で一番高い高原の駅をアピールしています。
待合スペースの裏側には、波野駅を表示する看板が掲げてあります。
ホーム側から見るとこんな感じ。時刻表と椅子がありました。
乗ってきたのは11時21分の列車です。これにしたのは、後続の列車までの間隔が一番短かったからです。それでも2時間はありますが。
下の写真は熊本方面を向いて撮影しました。
大分方面を向いて撮影。
ラッセル車なのでしょうか?
ホームのすぐ裏は森です。夜来たら怖そうですね。
波野駅周辺を散策してみると、近くに数件の民家がある程度でした。旧村の名前が駅名の由来ですが、少し「村はずれ」に位置しているようです。
奥に見えるのが駅舎です。 さらに駅前を進んでいくと‥
かつては商店だったような建物もありました。今より人口が多かった頃は、もう少し賑わいもあったのかもしれません。この日は時折通り過ぎる車はいましたが、人影はありませんでした。
全国にあるもっと寂しい秘境駅に比べると、人家があるだけマシですが、寂しいことに変わりはありません。
お隣の滝水駅までは徒歩で1時間ちょっとで行けそうなので、歩いて移動することにしました。写真撮影を終え、約6キロを歩きます。時間はたっぷりあります。
かつては美容室だったような建物がありました。
高原地帯なので、山深くはありません。
途中、見かけた学校跡。
また別の学校跡も。
途中で、線路を横断します。
滝水駅まであと1.5キロまでの所に旧波野村役場がありました。現在は、阿蘇市の支所になっています。
あと一息で滝水駅のはず。
滝水駅編へ続きます。
スポンサードリンク
コメント