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熊本県天草市の天草エアラインが、2018年12月から、1万円で始発から最終までの全10便に搭乗できる「乗るだけ運賃」サービスを、2019年3月10日まで実施しています。
2013年度にスタートした企画で、14年度、17年度も実施されています。
規定の便数乗らないと正規運賃を請求
この「乗るだけ運賃」の企画は、いわゆる「乗り放題」ではないのです。よく飲食店で見かける「超大盛りを全部食べたら無料だけど、残したら料金をいただきます」というサービスに近いのかもしれません(笑)。もちろん、飛行機好きの人たちにとっては、一日中飛行機に乗っていても、まったく苦痛ではないと思うのですが。
午前7時55分天草発福岡行きに搭乗。熊本や大阪の各空港も回り、午後7時40分天草着の最終便まで乗り続けます。総飛行距離は約2400キロ、飛行時間は7時間15分になります。全便搭乗の通常運賃は13万2200円。規定の6便に達する前に中断すると、それまでに乗った正規運賃が請求され、支払った1万円との差額を払うことになります。
- 1便から2便 天草→福岡→天草
- 3便から6便 天草→熊本→大阪→熊本→天草(ここまで乗るとノルマ達成!)
- 7便から8便 天草→福岡→天草
- 9便から10便 天草→福岡→天草
2018年度の申し込みはネットのみ
2017年度までは電話でも申し込めたのが、2018年度からネットのみの受け付けになりました。これが高齢者のファンには不評のようです。熊本県北部から参加していた60代後半の男性は昨年に続いてのチャレンジ。ネットが使えないので、友人に頼んで予約してもらったそうです。
前回は前泊したけれど、今回は早朝3時くらいに家を出て天草空港まで運転してきたそうです。飛行機が大好きなんでしょうね!
私は、12月に1月の便を予約しました。受け付け完了後、確認のメールが届かないので少々不安でした。天草エアラインから確認の電話がかかってくることになっているので、しばらく様子をみていると、数日後にかかってきました。その電話でクレジットカードの手続きをすると申込み完了です。座席の指定はできません。
利用月の前の月の10日までに予約しないといけないので、この記事を書いている時点で申し込めるのは、3月分だけとなります。
予約した日程に合わせて会社の休みを希望しました。
1日の「乗るだけ運賃」枠は4人まで
この「乗るだけ運賃」には、1日4人までという枠が設けられています。利用するのは、主に航空マニアだと思うのですが。どれくらいの需要があるのでしょうか。
私が利用した日は、私以外に中高年の母娘2人組と、男性1人が参加されていました。座席はその都度バラバラで、「乗るだけ運賃」の利用者が一箇所に固まって座るということはないようです。
2便連続同じ席になる場合もありました。しかし当然ですが、その都度荷物を持って下りなければなりません。
早朝の天草空港スタートには、前泊が必要か
乗るだけ運賃利用者がその利用日前後1日の間にご利用する場合「乗るだけ運賃チャレンジ割」が適用されます。
① 福岡-天草間 片道:10,000円
② 熊本-天草間 片道:5,000円
③ 大阪-(熊本)-天草間 片道:15,000円(区間運賃:10,000円/5,000円)
始発の便が7時55分のため、天草市近隣に住んでいる方以外は、前泊しないと厳しそうです。
私の場合は、熊本市内から自家用車での参加だったため、前日に天草市中心部に宿泊しました。まだ夜も開けきらぬ中、山の上にある天草空港に到着しました。
天草空港の駐車場は無料です。
福岡空港へ往復(1回目)
カウンターで名前を告げると、スタッフの方から誓約書を書くように促されました。じっくりとは読みませんでしたが、6便乗らずに棄権した場合は、正規運賃が請求されるというようなことが書いてあります。
改修中の福岡空港では乗り継ぎの順路が分かりにくいので、「スタッフの案内に従ってください」との注意書きや、各便ごとの説明が書いてある紙を手渡されます。また、福岡までの往復チケットももらいました。
他のお客さんと区別するため、この認識票を首から下げるように言われました。
手荷物チェックを済ませていよいよ出発です。
機内は思っていたよりも広かったです。以前の機体よりもプロペラの音が小さくなったようです。
シートの背に、みぞか号の1日の動きが一目で分かる資料が差してありました。
機体の説明も。
福岡空港には約30分で到着。福岡空港では、飛行機を降りてからバスに乗り換えて空港施設まで移動します。出口にスタッフが待ち構えていて、案内してくれました。降りたらその足で折り返し便に搭乗する感じで、ゆっくり写真を撮影する暇すらない感じでした。トイレに立ち寄った程度です。
熊本空港経由で伊丹空港まで往復
福岡空港から天草空港に戻って、カウンターに行くと、熊本空港までの往復と、熊本空港から伊丹空港までの往復の計4枚のチケットをもらいました。
天草空港から熊本空港までは20分程度です。ゆっくりする間もなくすぐに着いてしまいます。いったん熊本空港で降りて、大阪行きに乗り換えます。
飛行時間が1時間半程度で、他の区間より長いためか、熊本空港から伊丹空港へ向かう便では、おれんじジュースと天草のお菓子が出ました。
眼下に大阪城が見えました。
伊丹空港に到着しました。
伊丹空港では、折り返し便の出発までに30分程度の時間があったので、売店で軽食を買って簡単な昼食を摂りました。
帰りの便では阿蘇の上空を飛びました。
熊本空港に戻ってきました。
福岡空港へ2往復(3、4回目)
6便目が天草空港に戻って来ると、始発からずっと一緒だった客室乗務員さんが交代しました。ここまで乗れば、もう降りても差額分を請求されません。
大阪までの往復で、若干の疲れが出てきました。まずは本日2往復目となるチケットを受け取り、荷物検査も済ませます。
福岡空港まで往復すると、天草空港も夕暮れ時になりました。
最後の福岡空港往復のチケットを受け取りました。
福岡空港まで最後の往復飛行を済ませ、天草空港に到着するとすっかり夜になりました。
最後の飛行機を降りると、キャンディーとバッジを頂きました。長い1日でしたが、乗り切った充実感もあります。
手荷物は少なく、身軽に!
「乗るだけ運賃」は始発から最終便まで、ほぼ連続飛行です。お土産を買ったり、ゆっくり食事を楽しむ時間はありません。空港から外へ出ることはできないので、当然のことながら観光もできません。
よほど飛行機に乗ることが好きな人でないと、後半つらくなってくるかもしれません。私自身は少しだけ「乗り鉄」であったことが幸いして、飛行機に乗るだけの旅を楽しめました。
ただ、やはり乗り換え時間は短く、天草空港では4回の手荷物検査を受けなければなりません(全便の場合)。福岡空港での慌ただしい移動を考えると手荷物を預けている余裕もなさそうです。持ち込む荷物は最小限にしましょう。
ディズニーランドやUSJのアトラクションを楽しんでいると考え方を変えれば、1万円で1日中空を飛べるのは、実は大変お得なのかもしれません。今から申し込めるのは3月上旬の飛行だけですが、おそらく来年度も実施されるのではないでしょうか。
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