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【熊本城下町散策シリーズ~古町エリア編①】加藤清正公が築いた小沢町をぶらりと散策してみた!

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熊本市の有名観光地の一つ「熊本城」。

熊本城を築城した加藤清正公は現在の熊本の基盤を造り、熊本の人からは「せいしょこさん」の呼び名で親しまれています。

その加藤清正公が熊本城築城とともに行ったのが城下町の整備でした。

この城下町は現在、どのような姿になっているのでしょうか。

そんな城下町を巡る「熊本城下町散策シリーズ」。

第一回目となる今回は、加藤清正公によって築かれた城下町「古町」エリアの一角、小沢町を訪ねてみました。

碁盤目状の町割りと寺院が織りなす独特の景観で知られる古町エリア。

その中で、かつて「たばこの町」として栄えた小沢町を散策しながら、その歴史と現在の姿をご案内していきます!

 

加藤清正公が築いた城下町と古町について

熊本城の築城と共に整備された城下町です。

加藤清正公は1601年から熊本城の改築に着手し、城下町の整備も進めました。

その際、「新町」と「古町」、2つの城下町を造りました。

新町は熊本城の正面にあたり、5つの城門に囲まれた城内町で、短冊形の町割の中に御家中の武家屋敷と町人町が混在していました。

古町は熊本城の南側に位置する由緒ある地域で、火事による延焼防止および有事の際の軍事拠点として碁盤目状の中心に寺を配した「一町一寺(いっちょういちじ)」の町割の中に、坪井川の荷揚げ場を有する問屋が軒を連ね、物流の拠点として発展しました。

 

一町一寺の町割について

古町エリアの特徴的な都市計画として「一町一寺」が挙げられます。

これは一つの町内に必ず一つのお寺を配置するという、加藤清正公の独特な考えに基づいた町づくりです。

この制度により、お寺は地域コミュニティの中心として機能し、防災や教育の役割も担っていました。

 

小沢町について

小沢町の案内板

今回散策した小沢町(こざわまち)は、坪井(つぼい)川と井芹(いせり)川の合流点にある町です。

肥後たばこ産業発祥の地で、江戸~明治中期まで刻み煙草製造が盛んで、「たばこの町」と呼ばれていました。

マップ

小沢町はこのエリアになります。

 

いざ、小沢町を散策!

小沢町を実際に散策してきましたので、ここからは現在の町の風景などを紹介します。

小沢町にかかる小沢橋

小沢町の北側に架かる橋からスタート。

 

小沢橋の銘板

町名は「こざわまち」ですが、橋の銘板は「おざわばし」となっています。

なぜ、町と橋で名前が違うのか調べてみましたが、理由ははっきりわかりませんでした。

 

橋を渡って散策を続けていきます。

小沢橋の下を流れる坪井川

橋の下を流れるのは坪井川です。

 

小沢橋の下を流れる坪井川

反対側には新幹線が走る高架橋が見えます。

さらに進んでいきます。

小沢町の町並み

道路両脇にはマンションやアパートが立ち並びます。

 

小沢町にあるマンション

橋を渡ってすぐのところには大きなマンションも。

昔の面影を感じる建物は見当たりません。

 

小沢町の町並みひたすらまっすぐな道が続きます。

 

小沢町の町並み

直線の道はいったんクランク状に曲がり、さらに直線の道が続いていきます。

 

小沢町の町並み

まったく昔の面影を見つけられないまま歩いていると、気になる表示板を発見!

竹の馬場の表示板

小沢町(竹の馬場)」と書かれた表示板です。調べたところ、時代によって通りの名前が変わっているそうで、「竹の馬場」というのは、明治時代の名前だそうです。

表示板を見つけ、ようやく昔を思い出させるものを見つけました!

 

小沢町の町並み

小沢町の終端には船着き場らしきものがありました。現在は使われていないと思いますが、昔はここから物資を運んでいたんでしょうね。

 

小沢町の町並み

町の終端近くに架かる「一駄橋」から歩いてきた道を振り返ると、中央に坪井川が流れるなんとなく懐かしい風景が見られました。

 

小沢町にある「一町一寺」のお寺

1つの町に1つのお寺があると紹介しましたが、小沢町には「西福寺(さいふくじ/浄土宗)」、「聖光寺(しょうこうじ/浄土宗)」、「松音寺(しょうおんじ/浄土宗)」という3つのお寺があります。

西福寺

西福寺は、小沢橋を渡ってすぐの角を曲がったところにあります。

小沢町の町並み

両脇にマンションが立ち並ぶ中を歩いていくとお寺があります。

 

小沢町にある西福寺の案内板

一町一寺のお寺には案内板が設置されています。

 

西福寺の外観

かなり立派なお寺です。

マップ

住所:熊本市中央区小沢町152

 

西福寺公式サイトhttps://saifukuji.site/

 

松音寺

松音寺は小沢町のちょうど中間地点にあります。

小沢町にある松音寺の案内板

案内板をみると、この場所には松音寺のほかに法連寺というお寺があったようです。

ただ、平成3年に発生した大型台風により、法連寺は半壊。その後、解体されてしまったようです。

松音寺は全壊したものの、その後現在の本堂が再建されています。

 

松音寺周辺の風景

お寺の周辺にはたくさんのお墓があります。

 

松音寺の外観

再建前の本堂がどのような姿だったのか分かりませんが、西福寺に比べると豪華さはないものの、市民に開かれたお寺といった印象です。

マップ

住所:熊本市中央区小沢町114

 

聖光寺

聖光寺はクランク上の曲がり角の手前にあります。

小沢町にある聖光寺の案内板

案内板には、西南戦争の際も戦火を逃れたと記載されています。

 

聖光寺の外観

こちらのお寺も豪華さはありませんが、市民に開かれたお寺といった雰囲気があります。

マップ

住所:熊本市中央区小沢町101

 

小沢町にあるお店など

小沢町にある飲食店などを紹介します。

ふるまち酒場いで田

ふるまち酒場いで田の店舗外観

クランク上になっている道路沿いにある居酒屋さん。

 

ふるまち酒場いで田の店舗外観

いい門構えのお店です。

魚介類を中心とした本格日本料理を手軽な値段で味わえるお店で、日本酒の種類も豊富なようです。

周囲は住宅街で、隠れ家的なお店です。

予約はInstagramか電話(080-3909-1367)で受け付けているそうです。

店舗情報

店名ふるまち酒場いで田
ジャンル日本料理、天ぷら、海鮮
住所熊本市中央区小沢町72

電話番号

080-3909-1367

営業時間

17:00 – 22:30(L.O. 22:00)

Instagram

@furumachisakaba.ideta

マップ、アクセス

熊本市電2系統 / 呉服町(熊本)駅 徒歩4分
熊本市電2系統 / 祇園橋駅 徒歩5分
熊本市電3系統 / 新町(熊本)駅 徒歩7分

 

至福のひととき+甘味処

小沢町のほぼ端に位置するお店です。古民家を改装されており、城下町の雰囲気を感じます。

木製品を中心に工芸品を展示・販売するスペースと、日本茶と和食、和菓子を提供するカフェが併設されています。

抹茶挽き体験もできるそうです。

店舗情報

店名至福のひととき+甘味処
ジャンルギャラリー、甘味処、カフェ
住所熊本市中央区小沢町91番地2
電話番号096-200-6015
営業時間

月・火・土・日:11:00 – 18:00

定休日水曜、木曜、金曜
公式サイトhttps://shifuku-hitotoki3.crayonsite.com/

マップ、アクセス

 

熊本市電2系統 / 呉服町(熊本)駅 徒歩7分
熊本市電2系統 / 祇園橋駅 徒歩6分
熊本市電3系統 / 新町(熊本)駅 徒歩10分

 

椿鍼灸院

椿鍼灸院の店舗外観

『至福のひととき+甘味処』のお隣にある鍼灸院。こちらも古民家を活かした造りです。

お店の看板にも書かれていますが、こちらの鍼灸院、女性限定で完全予約制です。

美容鍼もあるようなので、気になる女性の方は行ってみてはいかがでしょうか。

店舗情報

店名椿鍼灸院
ジャンル鍼灸院(治療・美容)、女性限定
住所熊本市中央区小沢町89 益雪長屋 1号室
電話番号096-327-9798
業時間

午前 9:00‐12:00、午後 14:00‐20:00

定休日不定休
公式サイトhttps://tsubakishinkyuin.com/

マップ、アクセス

 

熊本市電2系統 / 呉服町(熊本)駅 徒歩7分
熊本市電2系統 / 祇園橋駅 徒歩6分
熊本市電3系統 / 新町(熊本)駅 徒歩10分

 

株式会社EMZ-JAPAN

株式会社EMZ-JAPANの外観

一見、旅館かと見間違えてしまう建物。『椿鍼灸院』のお隣にあります。

調べてみると、IT貿易商社とのことです。インターネットサイト事業やデザイン事業を行っているそうです。

こちらも古民家を活かしていて、おしゃれさも感じます。

マップ

住所:熊本市中央区小沢町89-3

 

株式会社EMZ-JAPAN公式サイトhttps://emz-japan.com/

 

小沢町散策 ~ まとめ

今回は、加藤清正公が築いた城下町「古町エリア」の中から小沢町を散策しました。

明治中期まで刻み煙草製造が盛んだった小沢町ですが、現在はまったくその面影はなく(2016年の熊本地震前まではクランクのところにたばこ屋さんがあったそうです)、マンションなどが建ち並ぶ住宅街が広がっています。

ただ、加藤清正公が町づくりの特徴の一つである「一町一寺」のお寺は現存していましたし、一部、古民家もあり、昔の面影を残している箇所もありました。

小沢町は、ほとんどがマンションなどに変わってしまっていましたが、ところどころに昔の雰囲気を残している町でした。

 


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