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運動の秋?いざ、熊本城へ”出陣!”
3週間遅れの藤崎宮例大祭も終わり、秋も深まってきました。ウオーキングにも最適の季節。熊本地震の後、なんとなく足が遠のいていた熊本城をしっかりと見てみることにしました。
テレビや新聞の報道で、復旧工事に関係するニュースは良く流れているのですが、子どものころから見慣れている、熊本城の無残な姿をあまり見たくないという思いと、正直なところ、どこまで立ち入って近づけるのか、調べるのが面倒くさかったこともありました。
そんな中、熊本城ボランティアガイドが案内する見学コース「今こそ熊本城」が人気だと聞きつけました。復元工事が日々進むので、お城の風景はどんどん変化していきます。「今だからこそ見られる」という説明に納得、日ごろの運動不足解消も兼ねて、秋の熊本城を歩いてみることにしました。
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今しか見られない「復元見学コース」
普通なら「壊れたお城なんか見たくない」と観光客に思われるのでは、と遠慮してしまいそうですが、まさに逆転の発想です。確かに、長い歴史の中ではお城は戦に負けて攻め滅ぼされたり、焼け落ちたり、壊れることもあります。今のうちに「壊れたお城」を目に焼き付けておくのもありですね。
くまもとよかとこ案内人の会という会があることを今回初めて知りました。会のホームページによると「熊本を訪れた観光客の皆様を対象に、熊本城に代表される熊本の豊かな自然、歴史、文化などを、アマチュアならではの素朴さと人情を交えて、ご案内いたします」とのこと。なんと、交通費2000円を除いて案内は無料です。
ただし、事前の申し込みが必要だということで、今回は案内人の会おすすめの次のコースを1人で歩きました。
【熊本城ぐるり一周コース】
城彩苑⇒二の丸広場⇒加藤神社⇒棒安坂⇒北・東十八間櫓⇒長塀⇒加藤清正公像⇒城彩苑
【所要時間】 120分
今見える熊本城をすべて見たい、じっくり見たいという方におすすめです。
少し長い距離を歩きますので、歩きやすい靴でお越しください。
観光客で城彩苑をスタート
まずは、交通センターから歩いてすぐの城彩苑へ向かいます。秋の日曜日ということもあって、観光客でにぎわっています。
さっそく城彩苑の中に「よみがえる熊本城 復興見学ルート」の案内板を発見。ただ、スタート地点が、城彩苑から少し離れた馬具櫓になっています。案内人の会のコースと微妙に違うようですが、気にせずスタート!
「奇跡の1本足」の飯田丸を望む
階段を登り、テラスに移動すると、残った石垣が「奇跡の1本足」として話題を呼んだ飯田丸を望めます。
二の丸広場の方へ向かう道へ抜けると、たまたま移動中のひごまるとすれ違いました。もう秋とはいえ、まだまだ暑い日でした。中の人は暑そう…いや中の人はいないのだ!
ちょうどここから(案内板の5地点)、未申(ひつじさる)櫓が見えます。石垣や塀が派手に壊れています。地震からもう1年半も経つのに…被害の大きさをあらためて実感します。
二の丸広場から宇土櫓と大小天守をしっかり撮影
二の丸広場に到着(地図の6)。子どものころは良く遊びに来ていた場所で、懐かしさを感じます。お土産店も仮設の建物になっていました。
二の丸広場から、お城の方へ向かうと、途中で立ち入り禁止区域になっています。崩落した西大手櫓門・元太鼓櫓がすぐ近くで撮影できました。
二の丸広場に引き返し、しばらく北へ歩くと、大小天守閣と宇土櫓が重なってみえる撮影ポイントに差し掛かります(地図の9)。宇土櫓だけは、地震に耐えたものの、両サイドの天守は工事中の足場に囲まれて痛々しい姿を見せていました。
さらに北上すると、催し広場(地図の10)で復旧のために並べられた石垣群と遭遇しました。ただおいてあるのではなく、いずれ元の場所に戻る石垣ということですから、気が遠くなるような大変な作業です。
ところで、お城の石垣は内部までぎっしり全部石垣が詰まっているのかと勘違いしていました。一番外側だけで、中の方は小石のようなものが積んであるですね。壊れているのをみて初めて知りました。
このあたりが場内の北の端あたりになるので、西側に歩みを変えます。少し歩くと、戌亥(いぬい)櫓が(地図の11)。足元の石垣がごっそり崩れ落ちています。角に残った石垣に支えられる櫓の様子がなんともけなげです。
加藤神社から望む宇土櫓
加藤神社へ続くクランクのような石垣は、たくさんの黒い袋でしっかりと補強されている様子。中身はなんでしょうか。
加藤神社の鳥居の前から宇土櫓の姿が良く見えます(地図の14)。神社の境内に入ると、天守の様子が良く見えます。復旧工事中の今は、一番天守に近づけるポイントでしょう。
坂を下り城の西側へ
棒庵坂を下り、お城の東側へと移動します(地図の17)。ここにもたくさんの石垣が整然と積んでありました。
それから県立美術館分館の方へ向かうと、北十八間櫓が(地図の19)。何年も前にここの芝生で花見をしたのを思い出しました。いつの日かまた、熊本城で花見をしたいものです。
熊本大神宮から望む東十八間櫓(地図の20)。
坪井川沿いの長塀
やがて、熊本市の繁華街が見えてきます。長塀(地図の23)の下を流れる坪井川の中では、10月7日に開催される「みずあかり」の準備が進んでいました。
長塀沿いを歩いていくと、スタート地点の城彩苑が見えてきます。馬具櫓(地図の24)も激しく壊れています。
まとめ
熊本城の外周を1周する時間は、ボランティアガイドの説明を聞きながらだと120分かかるそうです。今回、1人で回るのにかかったのはちょうど1時間程度でしたが、もっと、ゆっくり歩きながら、じっくりとお城を眺めるとそれくらいかかるかもしれません。
熊本城は自然も豊富で、程よい起伏もあり、ウォーキングするには最適のコースでした。これからは、熊本城の復旧の進み具合を確かめながら、時折歩いてみたいと思います。靴さえ履いていれば、観光の途中にぶらりと歩くのもおすすめです。
大天守は2019年度、全体が2037年度の復旧を目指しているとのこと。気長に復旧を見守りましょう。
ちょうど共同通信社が10月8日、上空から、熊本城の様子をドローンで撮影しました。シンボルの大天守は、展望室がある最上階部分を解体して造り直していて、新しい最上部の堂々とした姿が確認できます。
(追記)間近に見学できるよう熊本市が仮設通路設置へ
天守閣前の広場まで一般の人たちの入場を可能とし、石垣や櫓[やぐら]など重要文化財群の被災状況と復旧過程を見てもらえるようにするため、城彩苑の北東側から、天守閣南側の飯田丸や竹の丸を通り、本丸御殿まで、仮設通路が設置されることになりました。
高さ6メートル、幅4メートルの橋のような通路で、2020年度の設置を見込み、役目を終えれば撤去する予定です。
熊本城復旧、間近に見学 熊本市が仮設通路設置へ(熊本日日新聞)
熊本市は26日の熊本城復旧基本計画策定委員会で、熊本地震で被災した城内に観光客向けの仮設通路(全長約450メートル)を設置することを提案した。
熊本城の観光客がV字回復!
2017年に熊本城を訪れた観光客が速報値で約207万人となり、9年ぶりに200万人を突破しました。熊本地震が起きた16年(144万人)の1・5倍。
城内は立ち入り規制が続いていますが、二の丸広場からの見学者や大規模イベントへの参加者が、数字を押し上げたとみられます。200万人突破は、本丸御殿が完成した08年以来。
熊本城、観光客V字回復 9年ぶり200万人超(熊本日日新聞)
2017年に熊本城を訪れた観光客が速報値で約207万人となり、9年ぶりに200万人を突破したことが30日、熊本市への取材で分かった。熊本地震が起きた16年(144万人)の1・5倍。城内は立ち入り規制が続くが、二の丸広場からの見学者や大規模イベントへの参加者が、数字を押し上げたとみられる。
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